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矯正歯科の選び方|認定医と一般歯科の違いを矯正認定医が解説

【著者】木村 絵美子(きむら えみこ)

花矯正歯科 大井町 院長・歯学博士 | 日本矯正歯科学会認定医 / 口腔外科学会認定医

東京歯科大学大学院修了・東京歯科大学歯科矯正学講座 臨床講師(元)

「矯正歯科ってどこも同じじゃないの?」

矯正を検討されている患者さんから、時々このようなお言葉をいただきます。たしかに、街には多くの歯科医院が「矯正対応」を掲げています。しかし、日本矯正歯科学会の認定医とそうでない歯科医師では、診断・経験・技術に大きな違いがあります。

この記事では、日本矯正歯科学会認定医・口腔外科学会認定医として診療を行う私が、以下の3点をわかりやすく解説します。

  • 矯正歯科認定医とは何か、どうすればなれるのか
  • 認定医と一般歯科医の具体的な違い
  • 矯正歯科を選ぶときに確認すべきチェックリスト

そもそも「矯正歯科認定医」とは何か?

歯科医師免許があれば、誰でも矯正はできる

まずお伝えしなければならない事実があります。日本では、歯科医師免許さえあれば、誰でも矯正治療を行うことが法律上は可能です。つまり、虫歯治療を専門とする一般歯科医も、矯正治療を提供できるのです。「矯正対応」と掲げているクリニックの中に、専門的なトレーニングをほとんど受けていない歯科医師が含まれている可能性があることは、知っていただきたいと思います。

日本矯正歯科学会「認定医」制度とは

日本矯正歯科学会は、矯正歯科の専門的な知識・技術・経験を有する歯科医師を認定する制度を設けています。公益社団法人 日本矯正歯科学会の公式規則によると、認定医の取得には以下の条件を満たす必要があります(日本矯正歯科学会 認定医制度規則、令和7年2月施行)。

  • 学会指定研修施設における基本研修と臨床研修からなる5年以上の研修修了
  • 診療活動および学術活動の実績
  • 症例審査への合格
  • 5年ごとの資格更新(研修単位取得・更新症例報告・更新審査合格)

また、日本矯正歯科学会の患者向け情報によると、「認定医資格をもつ先生は、5年以上の矯正歯科の学識、技術および臨床経験を有している」とされています(日本矯正歯科学会 公式サイト「矯正歯科治療について」)。

お近くの認定医はこちらで検索することができます。→ https://www.jos.gr.jp/roster

認定医と一般歯科医の違い|5つのポイント

① 診断の深さ――歯だけでなく、顔・骨格・全身を診る

矯正治療において、診断は治療の根幹を左右します。認定医は歯並びだけでなく、顎の骨格・顔のバランス・上下の噛み合わせを含めた総合的な診断を行います。そのためには、セファログラム(頭部X線規格写真)の分析や、歯科矯正学の専門的な知識と経験が欠かせません。

一方、専門研修を経ていない場合、噛み合わせや顔のバランス・骨格との調和が十分に考慮されないことがあります。その結果、「うまく噛めない」「思っていた仕上がりと違った」といったトラブルにつながる可能性があります。

相談の際に、先生によって言うことが異なるのは、診ているもの範囲・深さが違うからです。


② 研修・症例経験の深さ

認定医になるには、5年以上の指定研修施設での研修と症例審査への合格が必要です。矯正治療は1人の患者さんと2〜3年向き合う長期治療です。そのため、豊富な症例経験の積み重ねが、複雑なケースへの対応力に直結します。

また、矯正医は治療を行うだけでなく治療終了後に、治療のフィードバックをしています。治療を顧みることで、より質の高い治療を提供することが可能となります。


③ 使用装置の幅――患者さんに合った装置を選べるか

矯正装置には、表側のブラケット・裏側(舌側)装置・マウスピース型など、さまざまな種類があります。認定医は歯並び・顔面骨格・ライフスタイルなどを総合的に判断したうえで、最適な装置を選択します。

一般歯科での矯正では、対応できる装置がマウスピース型のみというケースも少なくありません。「痛みが少ない」「目立たない」「早く終わる」といった理由だけで装置を選ぶのではなく、その方の症例に合った選択が何より大切です。


⑤ 継続的な学術活動・研修

日本矯正歯科学会の認定医は、5年ごとの資格更新のたびに研修単位の取得・症例報告・更新審査への合格が義務づけられています(日本矯正歯科学会 認定医制度規則)。つまり認定医とは、「資格を取って終わり」ではなく、常に学び続けている専門家である証明でもあります。当院でも国内外の学会に定期的に参加し、最新の知見を日々の治療に反映させています。

矯正歯科を選ぶときに確認すべき5つのチェックリスト

✅ チェック① 認定医かどうかを確認する

日本矯正歯科学会の公式サイト(jos.gr.jp)では、認定医・専門医の氏名を都道府県別に検索できます。気になるクリニックの院長が認定医かどうか、事前に確認しておくことをおすすめします。

✅ チェック② 初診カウンセリングで質問する

初診・カウンセリングでは、遠慮なく以下の点を確認してみてください。

  • 「先生は日本矯正歯科学会の認定医ですか?」
  • 「私の場合、なぜその装置が適しているのですか?」
  • 「抜歯は必要ですか?その理由は?」
  • 「治療期間と総額の目安を教えてください」

✅ チェック③ 矯正専門クリニックかどうか確認する

「矯正専門」を標榜しているクリニックは、院長が矯正を専門としていることが多く、症例経験も豊富な傾向にあります。一般歯科の中の「矯正メニュー」とは、診断の精度や、治療技術、取り扱い装置の種類が異なる場合があります。

✅ チェック④ 料金の透明性を確認する

矯正治療は自由診療のため、費用はクリニックによって異なります。重要なのは「総額がいくらか」が明示されているかどうかです。処置ごとに料金が加算される仕組みの場合、最終的な総額が想定を大きく超えることがあります。当院では治療開始前に総額をご説明し、追加費用が生じる場合は事前にご案内するよう徹底しています。

✅ チェック⑤ 院内の雰囲気・通いやすさを確認する

矯正治療は2〜3年かけて行う長期治療です。「先生と話しやすいか」「スタッフの対応は丁寧か」「通院しやすい立地か」といった、継続して通える環境かどうかも非常に重要な選択基準です。

当院(花矯正歯科 大井町)が大切にしていること

少し、私自身のことをお話しさせてください。

私が矯正歯科専門医を目指したのは、大学病院の口腔外科で研修をしていた頃のことです。顎の骨格や顔面の構造を日々学ぶ中で、「歯並びは歯だけの問題ではない」ということを強く実感しました。骨格・筋肉・呼吸・姿勢、それらすべてが歯並びと深くつながっている。だからこそ、矯正歯科医として、そして口腔外科医として、両方の視点を持って患者さんと向き合いたいと思うようになりました。

「ただ歯並びを治すだけでなく、顔面・全身を考慮した、長期的に安定する治療を届けたい」――これが、花矯正歯科 大井町を開院した理由であり、私が一番大切にしている理念です。

また、私自身が2児の母でもあります。子育てをしながら治療に通うことの大変さを患者さん目線で実感しています。だからこそ、治療の説明はできるだけ丁寧に、疑問はいつでも聞いていただける空間を大切にしています。

よくある質問(Q&A)

Q:認定医でない歯科医でも矯正はできますか?

A:法律上は可能です。ただし、日本矯正歯科学会の認定医は5年以上の専門研修・症例審査合格という条件を満たした歯科医師です。専門性の深さに差が生じることは事実であり、特に難しい症例や外科矯正が関わる場合には、認定医への相談をおすすめします。

Q:認定医かどうかはどこで確認できますか?

A:日本矯正歯科学会の公式サイト(jos.gr.jp)から認定医・専門医を都道府県別に検索できます。

まとめ

  • 歯科医師免許があれば誰でも矯正は行えるが、日本矯正歯科学会認定医は5年以上の専門研修・症例審査合格という条件を満たした専門家
  • 認定医は5年ごとの更新審査が義務づけられており、継続的な学術活動が求められる
  • 矯正歯科を選ぶ際は「認定医かどうか」「料金の透明性」「通いやすさ」などを複合的に確認することが大切

矯正治療は人生で何度も行うものではありません。だからこそ、最初のクリニック選びを丁寧に行っていただきたいと思います。花矯正歯科 大井町では、無料の初診カウンセリングを随時受け付けています。

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【著者プロフィール】

木村 絵美子(きむら えみこ)

花矯正歯科 大井町 院長・歯学博士

日本矯正歯科学会認定医 / 口腔外科学会認定医

東京歯科大学大学院修了(歯学博士)。大学病院にて口腔外科・矯正歯科を専門的に研鑽後、東京歯科大学歯科矯正学講座 臨床講師(非常勤)を経て、2023年に花矯正歯科 大井町を開院。日本矯正歯科学会認定医・口腔外科学会認定医の両資格を持ち、口腔外科で培った広い視野を矯正治療に活かしている。「ただ歯並びを治すだけでなく、顔面・全身を考慮した長期的に安定する治療」を理念とする。自身も2児の母として子育てに向き合う中で、患者さんが安心して通える空間づくりを大切にしている。

所属:日本矯正歯科学会 / 口腔外科学会 / 日本舌側矯正歯科学会 / アメリカ矯正歯科学会(AAO)ほか